活動報告(20210926)
伊達ルネッサンス塾 第7期/フィールドワーク@丸森町大張地区 レポート
9月26日(日)に、「まるもりマイプロジャーニー」の高校生と一緒にフィールドワークに出かけてきました。参加した塾生3名と高校生4名は、丸森駅から一路丸森町大張地区へ。この地で、どのような人・ことと出会ったでしょうか…?
■自然とともに生きる
一行がまず向かったのは、山の中の小さな古本屋「スローバブックス」
店主の佐藤さんご夫妻と、ロバのジャムさんが迎えてくれました。


佐藤浩昭さんは伊達ルネ塾の2期生で、当初から考えていた自宅を活用した古本屋のプランを
「スローバブックス」として実現し、はや5年になります。

今回のお話は「スローバブックス」の紹介に始まり、古本屋を始めてよかったことや今の課題
などについて、また「何かを始める」時の心構えや、人とのつながりや小さなことの積み重ね
の大事さについても触れていただきました。

そして奥さんの路代さんは現在、本業のほかに地元の山を守り、育てる活動にも取り組んでいて、
仲間とともに自然環境に関する勉強会や山守を育てる研修会も開催しました。
そのきっかけは、一昨年の台風19号による災害。地元の方が一人黙々と重機で道路の土砂を
片づけていたり、チェーンソーを両手に持ち作業に向かう様子を見て「地元を守るために
手に技を持って、自分たちで動く」大切さをあらためて感じたそうです。

★スローバブックス
https://slowba.exblog.jp/
★伊達ルネッサンス塾・スローバブックス開催回のレポート(2016.10)
https://note.com/yomoyamacompany/n/nbb247998a12a
続いて向かったのは、大張地区でも比較的阿武隈川に近い地域にある「佐藤ファーム」
主に養蚕と干し柿づくりを行っています。

この日は、脱皮が近いためお蚕さんの動きが少なくて比較的静かでしたが、乗り遅れている(?)
お蚕さんはまだ桑の葉を食べていて、その音が小さく響いていました。

佐藤靖さんは、2005年に養蚕業を継いだ時には「日本で一番若い養蚕農家」でした
(現在は5、6番目とのこと)。
学生時代は丸森に魅力を感じていませんでしたが、いろんな人が移住してきて楽しそうに
暮らしているのを外から見聞きして、「実はいい所なのか?」と思い戻ってきたそうです。
かつて丸森に多数あった養蚕農家も数件になるなど養蚕をめぐる状況は厳しいそうですが、
立地条件が養蚕に向いていること、また何より「必要としている人がいる」ことから、
この地で続けていきたいとお話いただきました。
★佐藤ファーム Facebookページ
https://www.facebook.com/satofarm.silk
★佐藤ファーム YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCdMTe80WZgSXEVU_6Vr4VOw
■若者の想いをかたちにする
再び山を登り、角田市との境界にほど近い古民家へ。
現在改修の途上で、今年中には「古民家レストランEs」としてオープンすべく準備中です。

オーナーの新村彰人さんは、もともと東京でシェフをしていて、いつか自分の店を持ちたいと考えていました。 そのためにあちこちの古民家を見て回っていたそうですが、そこで丸森町とこの古民家に出会い、 ここで開業しよう!と決心しました。 まずはレストランと、精肉部門の立ち上げに向けて母屋部分を中心に改修中ですが、将来的には畑を
つくってとれた野菜を食材として使ったり、白石蔵王駅からも比較的近い立地を生かして宿泊も
できるようにしたいなどの想いもあるそうです。

ここで、お昼ごはん。新村さん特製のカレーをみんなでいただきました。某参加者は3回おかわりするくらいおいしかったです。新村さん、ありがとうございました。

★古民家レストランEs(インスタグラム)
https://www.instagram.com/restaurant_es2021/
続いて、「沢尻の棚田」へ。「日本棚田百選」のひとつとしても知られていますが、 石垣を積んでつくられた棚田は現代においては珍しく、貴重なものだそうです。
地元の農家の皆さんが長年管理してきましたが、一昨年の台風19号により、 石垣の一部が崩れるなど大きな被害を受けました。 それでも、「これまで保ってきたものだから、これからも残していきたい」との想いから 石垣を修繕し、美しい風景がよみがえりました。

ラストの訪問地は、大張まちづくりセンター前にある「大張交流センターなんでもや」 (旧「なんでもや」)。
「なんでもや」閉店後しばらくは空きスペースになっていましたが地元企業が買い取り、 事務所スペース以外の空間を地域のために使おうと考えました。

以前から知り合いの地域の若者たちに相談したところ、「フィットネスジム」という案が出て、 若者たちはまずそれぞれの自宅にあった器具を持ち込みました。 その後徐々に新たな器具を購入し、「丸森МKfitness」としてスタート。 今では、昼間は地域の住民(主に高齢の方々)が運動とおしゃべりを楽しみに、夜は主に若手世代が 仕事帰りにトレーニングをしに集まる場所となりました。 また、うわさを聞いて大張地区出身で今は町外に暮らす人も来たりするなど、新たなかたちの 交流場所となっています。

★丸森МKfitness(インスタグラム)
https://www.instagram.com/mk_fitness.2021/
最後に「スローバブックス」に戻り、一日の振り返りタイム。 参加者それぞれが今日の感想や新たに発見したことなどを共有しました。 伊達ルネ塾、マイプロジャーニーともに、これから後半戦。 この日の気づきが、それぞれ想い描くプロジェクトの参考となればよいなあと思います。
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